石川真生写真展
「フェンス OKINAWA」
6月12日(金)〜6月28日(日)
10:00-19:00(月曜日定休)
特別協力:ヘリ基地反対協議会
「フェンス OKINAWA」
沖縄中の米軍基地を「フェンス(有刺鉄線)」沿いに歩いてみよう。
そう思い立ち、一昨年(2007年)秋から一年半、フェンス沿いに歩いて撮影した。
沖縄人が基地の中を見ることができるギリギリの境界線がフェンスだ。
メインゲートはみんながいつも見ている。
だが、いちいち裏に回って見る人はそういない。
フェンスをグルッと回ってみた。
戦後64年たってもアメリカの軍隊が沖縄に居続ける。
フェンスは沖縄人を拒絶する境界線だ。
米兵はフェンス(基地)の中と外を自由に行ったり来たりしている。
沖縄人は基地従業員や通行許可書(パス)を持った一部の人しか出入りできない。
多くの沖縄人はただフェンスの外から基地をのぞくだけだ。
車で走っているだけでは見過ごしてしまう。
それが歩いてみるとよく見える。
えっ?ここにこんなものがあったの?知らなかった、気づかなかった。
発見の連続だ。同じ場所でも行く度に新しい発見がある。
ワクワク、ドキドキする。
沖縄は狭い島だ。
どこに行っても米軍基地にぶち当たる。
基地にへばりつくように住宅街がある。
フェンス沿いに歩くと、そこに人がいなくても「人の生活」が感じ取れる。
フェンス沿いに見える光景は実に興味深い。
見ているようで見ていない光景はまだまだある。
私の「フェンス」の撮影はこれからも続く。
石川真生(いしかわ・まお)略歴
写真家
1953年、沖縄県生まれ。豊見城市在住。
主な著書に、「仲田幸子一行物語(自費出版)」「沖縄海上ヘリ基地(高文研)」「沖縄ソウル(太田出版)」など。